TBSテレビ金曜ドラマ『ライオンの隠れ家』。私も毎週楽しみに観ていたこのドラマで、特に心に残っているのが、茨城県神栖市にある「千人画廊」の壁画が登場するシーンです。
この場所は地元アーティストたちが描いた多彩な壁画で知られ、ドラマの重要な舞台として描かれました。劇中では、主人公の弟・美路人が描いたライオンの壁画が象徴的な存在として登場します。
当初、ライオンの壁画はドラマのために作られたものだと思っていましたが、実際に「千人画廊」に存在することを知り、どうしても自分の目で確かめたくなりました。ちょうど茨城県に縁がある私には訪れる機会があり、念願叶って現地を訪れることができました。
この記事では、「千人画廊」を訪れた感想や現地の様子をお伝えしながら、この壁画が持つ魅力やドラマとのつながりをご紹介します。
金曜ドラマ『ライオンの隠れ家』とは?
『ライオンの隠れ家』は、2024年10月11日から12月20日までTBS系「金曜ドラマ」枠で放送されたテレビドラマ。物語は、市役所で働く主人公・小森洸人(柳楽優弥)が、自閉スペクトラム症の弟・美路人(坂東龍汰)と静かな生活を送る中、突然「ライオン」と名乗る謎の少年が現れたことで平穏な日々が崩れ始めます。家族愛と兄弟愛をテーマに、謎めいた少年が引き起こす出来事を通じて、兄弟の絆が試されていくヒューマンサスペンスドラマです。
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放送終了後も、TVerやNetflixでの配信が行われており、見逃した方や再度視聴したい方はこれらのプラットフォームで視聴可能です。 (2025.1.4現在)

作中にも登場する『千人画廊』
千人画廊は、防波堤の長い壁一面に地元アーティストたちが描いた壁画が並ぶ場所です。カラフルで個性豊かな絵が並ぶ中で、ドラマに登場したライオンの壁画もその一部として存在しています。
このライオンの壁画を描いたのは、福岡県太宰府市在住の画家・太田宏介さん。太田さんは自閉スペクトラム症を抱えながらも、大胆な色使いや独特のタッチで注目されているアーティストです。ドラマでは、この壁画が美路人の作品として描かれ、物語の象徴的なシーンで重要な役割を果たしました。
太田宏介さんの絵は、非常に力強く、ダイナミックな印象を与えるものが特徴です。大胆な色使いと、しっかりとした筆致で描かれた作品は、感情やエネルギーが直接伝わるような迫力があります。特に、細部まで表現される筆のタッチや、画面全体に広がる色彩のバランスが、作品に独自の力強さをもたらしています。
▽こちらは太田さんの作品の一部です。色鮮やかなタッチが印象的で、見ていると自然と引き込まれます。
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『千人画廊』に実際に訪れた感想
私が千人画廊を訪れたのは、青空が広がる快晴の日でした。防波堤に描かれたたくさんの壁画が遠くからでも目に飛び込んできて、そのカラフルな色使いにまず圧倒されました。
どこにライオンの壁画があるのか探していたところ、防波堤の一角に長い列ができているのを発見しました。「あの場所がそうだ!」と確信し、その列の最後尾に並びました。
列の途中からはまだ壁画は見えませんでしたが、みんな楽しそうに話をしたり、ドラマのシーンについて語り合ったりしていて、その様子だけでもすでに特別な場所だと感じられました。
▽こちらが当日の写真です。想像以上の列の長さに驚きを隠せませんでした…。
列が進み、実際に壁画を目の前にした瞬間、その圧倒的な存在感に心を奪われました。テレビで見ていた時以上に力強さが伝わり、その場に立つだけで特別な雰囲気が漂っているのがわかります。ライオンの目は鋭く、それでいて何か深い感情を秘めているように感じられ、背景の鮮やかな色彩がその印象をさらに際立たせていました。
▽こちらが実際の写真です。写真でもその迫力がしっかりと感じられます。
壁画に近づいてみると、筆跡のひとつひとつがはっきりと分かり、アーティストの想いが伝わってくるようでした。波音や海風が周囲を包み込む中で、自然とアートが融合したこの場所の特別な魅力を全身で感じることができました。この体験は、テレビ画面では決して得られないものでした。実際に訪れたことで、ドラマの感動を改めて感じ直すとともに、新たな視点で物語を楽しめたように思います。
アクセス・詳細情報
所在地 | 茨城県神栖市南海浜護岸 |
問い合わせ先 | 《1000人画廊》神栖市役所観光観光課 TEL 0299-90-1217 《風力発電所》株式会社小松崎都市開発 TEL 029-305-5088 |
アクセス | (車)東関東自動車道 潮来ICから約30分 (電車)JR鹿島線鹿島神宮駅・潮来駅からタクシーで約30分 |
神栖市観光協会・公式ホームページより抜粋
さいごに
『ライオンの隠れ家』のファンとして、ドラマの重要なシーンを彩ったライオンの壁画を実際に見られたことは、とても特別な体験でした。この壁画には、アートの魅力だけでなく、ドラマを通じて感じた感動が詰まっています。もしドラマを観て心を動かされた方がいれば、ぜひ一度『千人画廊』を訪れてみてください。テレビの中の世界が現実として目の前に広がり、また新たな感動を得られると思います。